新宿区動物病院の花園動物病院は犬・猫・ウサギ・ハムスター・フェレット・小鳥を診察。

 獣医学部新設と関連して首相による行政の私物化が日本中の皆様の話題となっています。私の友人・知人もこの問題に関する関心が高いので、日本の獣医師の今後の過不足に絞ってコメントしたいと存じます。
 日本の獣医師の職域は今後急激で大幅な縮小がすでに予見されています。その理由は、30年・40年後人口が1,000万人単位で減少すること、さらに海外からの食肉・乳製品の関税率が引き下げられることです。一部マスコミではインフルエンザや口蹄疫の流行予防のために獣医師を増やす必要がある旨の指摘があります。しかし、インフルエンザは渡り鳥が持ち込むため、有能な獣医師が多数でも侵入は防止しきれません。他方、口蹄疫は流行地の外国から人が衣服や靴に病原体を付着させたまま日本に持ち込むので、これは人の検疫の問題です。
 1校だけでなくさらに2校・3校を全国に新設する旨の首相発言は日本の行政の最高責任者として極めて無責任です。日本全体の年間の卒業生の15%を1校で一気に増やして獣医師を世に送り出せば、その増加した獣医師にも卒業後30年・40年間資格を活かせる職場で活躍してもらう必要があります。蚕糸業は明治から昭和の初期まで日本の花形輸出産業で、当時蚕糸業関連の技術者は大変重宝がられましたが、今この技術者が活躍する職場は日本にはありません。従って、日本の大学で蚕糸業関連技術者は今全く養成されていません。教育は国家百年の計です。40年・50年後日本の大幅な人口減と畜産業の縮小により、獣医師の職域は大幅縮小が確実視されている状況では獣医師も蚕糸業関連技術者と同じ道を辿ることが危惧されます。本当に獣医師の増員は必要でしょうか。もし必要であれば、既存の16大学の獣医師養成学生定員の増員がまず先ではないかと存じます。日本とほぼ同じ面積の米国カリフォルニア州には獣医師養成大学は1校しかありません。人口急減する日本に17校から19校目の獣医師養成大学を新設する意味はあるのでしょうか。今から50年以上前日本の某国立大学ではヒマ林、ブラ畜、バカ獣と揶揄され、入学志願者が定員に満たなかったことを忘れてはいけません。

 さて、当院の本来の8月のお知らせですが、引き続き暑熱の厳しい折ですので、暑熱対策特にワンちゃんに対する注意をお願いたします。ダニ媒介性感染症に罹患したネコからご婦人が感染し、死亡した症例がマスコミで報道されています。ダニなどの外部寄生虫の防除にもご配慮下さい。8月の新宿区民の飼い主様に対するペットなんでも無料相談は日曜日の午後3時から4時まで実施します。

院長 獣医学博士(北海道大学) 東京農工大学獣医科元教授
金子賢一 2017年8月1日

2017/7/31
●紫外線・暑熱による健康障害
5月から10月までの間は熱中症以外に、ノミやダニなどの外部寄生虫が関与しない急性皮膚病などの思いがけない病気が発症する機会が多くなります。
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●ノミ・マダニなどの外部寄生虫の防除
最高気温が25℃以上の夏日が続くと、ノミの成長期間が約2週間に短縮されます。夏は油断をするとノミが短期間で多数発生します。
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●狂犬病
2006年にフィリピンでイヌに咬まれた日本人2名が帰国後狂犬病を発症し、治療の効果なく死亡しました。
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●フィラリア症
フィラリア症の予防薬を2017年5月5日から1ヶ月間隔で12月まで継続して投与すれば、東京における2017年のフィラリア症は完全に予防されます。
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