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ペット通信

狂犬病

花園動物病院 犬

 2006年にフィリピンでイヌに咬まれた日本人2名が帰国後狂犬病を発症し、治療の効果なく死亡しました。2018年3月現在、海外からの帰国者を含め日本では狂犬病は発生していません。しかし、狂犬病の清浄地だった台湾で2012年4月に野生のイタチアナグマの間で狂犬病の流行があり、台湾固有のコウモリが感染源と推定されています。日本にもコウモリは生息しているので、いつ狂犬病が流行してもおかしくない状況です。

 日本、ハワイ、イギリスなどの島国とオセアニアを除き、世界の大部分の国は2018年3月の時点でも狂犬病の常在地です。特に、中国、インドとフィリピンでは狂犬病による死者が毎年5万人以上、さらに狂犬病の犬の咬傷を受けた患者は毎年100万人以上と推定されています。東ヨーロッパ、中東とアフリカには貧困、地域紛争や内戦などのため狂犬病を診断することさえ不可能な国・地域があります。ロシア、中国、フィリピンなど近隣の狂犬病常在国ではイヌばかりでなく、キツネ、コウモリなどの野生動物が感染源となっているため撲滅が困難となっています。これら近隣の狂犬病常在国の貿易船内で飼育されているイヌが、日本の港に不法に上陸しています。日本ではこれら不法上陸のイヌを介して港から狂犬病が流行する危険に常に曝されています。また、検疫の対象とならない野生動物が世界各地から日本に輸入されているため、これらの野生動物によって狂犬病が持ち込まれる危険が常にあります。

 近年、日本では飼い犬の狂犬病予防注射の接種率が年々低下する傾向にあり、一旦狂犬病が上陸すると爆発的に流行する危険性が指摘されています。国内に狂犬病が侵入しても流行を阻止するための予防接種率の向上に、飼い主さんのご協力をお願いします。

○症状と致命率

 イヌはイヌばかりでなく、他の野生動物などからも感染します。しかし、ヒトはほぼ100%がイヌの咬傷により感染します。咬傷口から侵入したウイルスは末梢神経を介して脳に到達します。イヌとヒトは脳障害を受けるため狂躁・沈鬱などの神経症状を示します。発症した患者さんはイヌとヒトも現在の医療技術では救命されることなく、100%死亡します。このため、狂犬病は多種多様な感染症のなかで最も恐ろしいものです。

○年1回の狂犬病予防注射は飼い主さんの義務

 毎年1回の狂犬病予防注射は、狂犬病予防法により義務付けられています。予防注射を実施することによって、大事な家族の一員であるワンちゃんばかりでなく、飼い主さんも狂犬病を予防できます。集合注射期間のご都合が悪い場合は、6月末日までワンちゃんの体調のいい時にご来院ください。

 なお、2018年度の新宿区の集合注射期間は4月16日(月)から20日(金)までですが、特に初日16日(月)の午後1時から3時は混雑のためワンちゃんが異常に興奮する危険性があります。安心・安全を確保するため、この時間を避けてご来院いただければ有難く存じます。新宿区の狂犬病予防集合注射に関する詳細については区保健所から4月上旬に飼い主さん宛に送付されるお知らせをご参照ください。

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